「私達こんな仕事をしています。」 エンジニア科卒業生訪問
ちゃんと頑張っているか、ドキドキしながらの訪問でしたが、皆、はにかみながらも、仕事ぶりを活き活きと語ってくれ、一安心です。
今回の取材内容は、新年度版のエンジニア科紹介パンフレットに掲載する予定ですが、スペースが限られますので、ブログでも紹介をさせていただきます。
水島寛人君(2013年3月卒業) 後藤木材株式会社 各務原営業所業務管理課
〇どんな仕事を担当していますか?
・入社してしばらくは、商品の配送を担当していました。4年目の現在は、木材建材製品の販売、在庫管理、出荷等を担当しています。
〇仕事の状況は?
・入社当初、お客様が使う大工専門用語や尺貫法での会話についていけなかったり、外材の樹種の見分けがつかず苦労しました。今ではすぐわかるようになりました。
・メルクシパイン積層板4000mm×600mm×30mmのという商品があるのですが、これがとても重く、最初はまったく歯が立ちませんでしたが、今ではそういうものも運べるようになりました。
・お客様のニーズを把握し、的確に応えることを心がけ、仕事に取り組んでいます。
〇後輩にひとこと
・以前、配送に行ったとき、お客様がエゴノキの話をされました。たまたま、私は在学中にエゴノキに関連した課題研究をしていたことから、話が弾み、若手で山側のことを話せるやつは珍しいと褒めてもらいました。意外なところで、在学中の経験が活きるので、皆さんも引き出しをたくさん作っておきましょう。
伊藤貴史君(2016年3月卒業) 郡上森林組合
〇どんな仕事を担当していますか?
・郡上森林組合の作業班員として、森林施業全般の現場業務を行っています。
〇仕事の状況は?
・現在、みどり班(新人養成班)に所属し、ベテラン班長さんの下で現場技術の修行中です。大ベテランの班長さんから様々な現場テクニックを学ぶことはとても楽しくためになります。これまでに、雪害木処理、下刈り、シカ対策の忌避剤塗付・防護柵設置、間伐など様々な作業を経験してきました。
・ペース配分がわかってくれば、体力面は大丈夫ですが、急傾斜地や転石のあるようなハードな現場ではいつも緊張します。
・現場では常に仲間の動きや配置を意識し、集中力を切らさず作業することを心がけています。また、自分を甘やかさないよう(心が折れないよう)気を付けています。新年度からは、一般作業班に配属され、給料も歩合制となるため、自分を甘やかしていては、作業もはかどらず、収入にも影響してしまいます。
〇後輩にひとこと
・基本動作をしっかり身に着けておくことが大事です。一本でも多く、伐採を経験してください。
花村亮太君(2016年3月卒業) 株式会社中部森林技術コンサルタンツ 林道課
〇どんな仕事を担当していますか?
・林業用の路網開設にかかる総合調査、測量設計を担当しています。
〇仕事の状況は?
・今、メインに行なっている業務は、国有林に開設される林業専用道(※林業用路網の規格の一つ)の「調査・測量・設計」です。具体的には、概略線形を提示されたものを、現地において、コースの選択、線形等を現地地形で判断し、現地に測点を落とし、それを測量した成果を基に設計書を作成するという仕事の流れです。
・現場では、図面でイメージしたとおりに線形を決めていける箇所もあれば、地図にない崩壊地や大岩が現れ、手前からやり直しになることも少なくありません。体力的にはなんとかなっていると思いますが、奥地の現場が多いだけに、急傾斜地など厳しい現場を通過することもあり、神経を使います。私は、そのような箇所を通過するために、勾配や線形を工夫していくところ等に、この仕事の面白さを感じています。
・今は、先輩の助けがなければ設計書を仕上げることができませんが、今後、現場経験を積み、知識を蓄え、資格を取得し、早く自分の力で計画、設計ができるようになりたいと思います。
〇職場(仕事)で大切にしていることは?
・調査測量にしても、設計書類作成にしても、一つのミスがいろいろなところに関連し先々の仕事に響いてきますので、常にダブルチェック、相互確認をすることを心がけています。
〇後輩にひとこと
・アカデミーのモットー「現地現物主義」という言葉をよく思い出します。現地、現物を見ること、体験することからの学びは大きいと思います。
・在学中、私は、インターンシップや企業研修以外に、アルバイトや環境教育の現場を通し、できるだけ多くの知識や技術、価値観を学ぶように心がけてきました。アカデミー生という立場を活用し、皆さんもいろいろな仕事や現場を体験してください。
小森一史君(2016年3月卒業) 岐阜県揖斐農林事務所林業課治山係
〇どんな仕事を担当していますか?
・治山係員として、治山工事(渓間工、山腹工等)の施工管理や新たな現場の計画づくりを担当しています。
〇仕事の状況は?
・入庁当初、治山や土木技術の分野は、知らないことだらけで勉強することが多く大変でした。回覧される書類の処理も進まず、机の上が書類の山になってしまいました。
・しばらくは、先輩に頼ることばかりで、自分の現場という実感が持てなかったのですが、構造物が形になってくる頃にはその実感が持てるようになりました。自分が担当した構造物が、永くこの地に残り、人々の生活を守るという点で治山事業にやりがいを感じています。
・職場や事業関係者とのコミュニケーションを大切に仕事をしています。
〇後輩にひとこと
・アカデミーの授業では、フィールドに出る機会が多くあります。そんな時、周囲の地形や植生にも目を向け、状況を比較しその違いに気づける感性を身に着けると、様々な現場業務で役立つと思います。
卒業生のみなさん、体に気を付けて仕事に励んでくださいね。
以上、報告は伊佐治でした。